窯だより バックナンバー 2009年 1〜4月


明日 4月21日から、日本橋三越本店で 始まる 「東日本伝統工芸展」 の準備と 今日までの 「日本陶芸展」の ことで 上京、

なんとも あわただしい この時期ですが、やはり 出たからにはと 「福建・東アジアの海のシルクロードの拠点」展に行きました。

これは 昨年10月に愛知県陶磁資料館からスタートした巡回展で、沈没船遺跡から見る 水中考古と東西交易陶磁研究。

とても充実した展覧ですが、 東京での巡回先は 明治、学習院の 両大学という 珍しい場所なのです。

で、きょうは 時間の制約もあり その片方 御茶ノ水駅 近くの、明治大学博物館へ。

会場は 地下の1階から その下 地下2階へと続くのですが、 その 地下2階、

かなり暗い 展示場で ”福建”もの は 少しだけで、あとは 常設もの でした。

そう、だから、つい そのままの気分で すっと となりの展示室へ ・ ・ 入りました。

そこで ぼくは 息を呑み、おもわず のけぞったのです、 そして 2,3歩 あとずさった と思います。

その 薄暗い部屋は なんと ”拷問 と 処刑 の 道具 ” の 展示室だったのでした。

こんな ショッキングな 経験、そうそう ありません、 これは すごいですよ、 ぜひ。

常設だし 無料だし、(福建は 500円)  夏なんか いいかも!?  涼みに ・ ・、 ヒ ヒ ヒ ・ ・

2009.4.20.


第20回 日本陶芸展」が 大丸ミュージアム・東京 で、9日から始まりました。

新築された 大丸デパート、”グラントウキョウ ノースタワー”は 総ガラス張りの高層ビル、

空を映してそびえる姿は 東京駅ホームに新しい風景をつくり、隔年開催で20回 40年の節目にふさわしい会場です。

初日9日は 全国から出品作家が集まり 表彰式とレセプションが行われ、2年ぶりに会う 顔々に酔いました。

それにしても 昨今の社会状況、幕を下ろす公募展が多い中 応募点数の増加と 特別賞の新設が3つも、

日本陶芸展の元気さには 驚かされます。 主催 運営サイドの努力が 作家をひきつけるのでしょう、

第1回展から審査員を務めている 乾 由明・兵庫陶芸美術館長は

「全国の陶芸家にとって大きな磁場となった。日本の陶芸界に果たしてきた役割は大きい」と話してます。

入賞・入選作品120点と、人間国宝ら招待作家の作品30点の計150点が展示されます、

陶芸の新しい潮流を確認しに ぜひ おでかけください。

2009.4.11.


          M .マイタ氏との約束

               3月9日、大阪での個展のため 2日まえに京都入りした 僕は

               その夜 ホテルの部屋で 一本の電話を受ける。  訃報だった。

               空間の詩人 と いわれる彫刻家、眞板雅文 の 死 。

               僕は 翌日、その マイタ氏から紹介された 京都のギャラリーを2ヶ所ほど訪ねる予定であった。

 

               葬儀は 妻にたのんだ。

               10日ほど前 丹沢の仕事場に 寄ってくれた氏から、1月の茅ヶ崎展のときに聞いた

               ある 興味深い企画が 決定したことを 知らされたばかりだった。

               来年 1月、氏の市立美術館の展覧会と 僕の個展をジョイントしての ビッグプラン、

               僕にとって 夢のような その内容を 熱く語って、そして 帰り際の

               「じゃ、ナカジマ氏ッ、人生を 楽しもうぜッ」 の 大きな声が、最後となった。

 

               今、仕事場の壁に 掛けられた マイタ氏のドローイング、「記憶の風景」。

               静かだ。 風が ひゅう と吹いて、雲が すこし たなびく 。

               さて、 あの 約束 ・ ・ 、  ひとり のこされちまって ・ ・ 、

               LEFT ALONE

2009.3.30.


大阪・島屋 での「中島克童 陶芸作品展」が 終了いたしました。

関西では 初めての個展でしたが たくさんの来場者に恵まれ、盛会で ありましたこと 心より感謝いたします。

在廊中は るるぶ 片手に あっちウロウロこっちウロウロ、コテコテなにわ の B級グルメめぐり。

一人では いろいろメニューを味わえない店には、島屋・美術部の人に 一緒していただいたり

なんとも お騒がせの作家だったようで 今 思えば 恥ずかしきこと数々、お許しください。

次回は マジメな おとな の陶芸家として、在廊する 所存で あります。  へ へ へ 、無理?やっぱ!

2009.3.18.

  


大阪・島屋での個展「中島克童 陶芸作品展」が、いよいよ来週となりました。

このまえの 茅ヶ崎・俊 と あまり間もなく、今年に入って 怒涛の二ヶ月という感じでしたが

やれやれ どうにか準備が整いました。

関西では 初の個展ですし 知り合いも ほとんど無し、

はたして どうなるものか、 ちょっと不安です。

ま、とにかく たこ焼 頬張りながら がんばってきますので、

あっち方面に お知り合い お友達など いらっしゃる方は、ぜひ ひと言 おねがいしますね。

では、DMの あいさつ文を そのまま

                    ごあいさつ

                    花の頼りに胸が躍るこの季節に、大阪では初の個展を島屋で開催できることを感謝いたします。

                    「克童の灰釉」でおなじみの黄灰釉を中心に、春にふさわしい二重貫入青磁を合わせ展覧いたします。

                    ご高覧賜りますようお願い申し上げます。          2009年3月      中島 克童

会期は3月11日(水)〜17日(火)で、会場には11日(水)〜15日(日)居ります。

よろしくです。

2009.3.3.


    今日、13日 「第20回 日本陶芸展」 の 入賞・入選者が 新聞発表されました。 "実力日本一の 陶芸家を 選ぶ 隔年開催の公募展" と 銘打ってあります。

     ちょっと 大層な感じもしますが、でも これ 決して 誇張なんかでなく、作陶家にとって ”日本陶芸展を もって ステータスとする” とても 特別な陶芸展なのです。

     日本陶芸展 は 1971年、今から 38年まえ、毎日新聞社の創立100週年を記念する事業の一つとして創設されました。

           現代日本陶芸の全貌を 会派や団体に とらわれず 展示する場 として 誕生したのです。

     当時、陶芸界では 古典 新古典 前衛 民芸 クラフト という 様々な 作品が制作されていましたが、その 成果を発表する手段は それぞれの団体による

     展覧会活動 が 中心でした。  そうです、陶芸大国ニッポン と 言われながら なんとも さびしい そんな状況を打破せんと 立案されたのです。

     しかし、主義主張を 異にする各派を 同じ土俵に上げ、技を 競わせるには たいへんな苦労があったそうです。

     38年まえ、僕は まだ 不良高校生。 将来 陶芸に係わるなど 夢にも思わぬころですから、今 手元にある 日本陶芸展の図録は 第3回展からです。

     そして、僕の作品が 図録に現れるのが 第9回展から、22年前。 修業後 独立し 窯を築き3年、ただの 入選でしたが レセプション会場への

     レッド カーペット と 金屏風 に 高揚したのを 思い出します。

     「第20回 日本陶芸展」 は、 4月9日 新しくなった ”大丸ミュージアム・東京” から スタートです。 ぜひ ぜひ ご高覧ください。

     ニッポン陶芸 の 現在進行形 を 一望しましょう。

     僕も 拙作を 招待部門 に 出陳 いたします。 ( へへ、 これが 言いたかったりして。 え?みえみえ だって? あ ちゃー。 でも、ホントの話だよぉ〜ん )

2009.2.13.


          

2月1日、茅ヶ崎・クラフトショップ俊 での個展が 無事 終了いたしました。

2週間の 会期は 冬と春との 狭間、

ウィンドウを 飾る 花も 前半が 白玉椿、 そして 後半は なんと 桜 でした。

梅 を飛び越し 咲き誇る ちょっと気の早い このサクラ、

正体は 啓翁桜(けいおうさくら)。

山形県出身、彼岸桜 と 支那桜桃 を 親にもつそうで、

茶目っ気いっぱいの 山形娘 という感じ、一気に春が来たような 明るさでした。

とは言え 外の冷たい風のなか、お忙しいところを たくさんの方々に ご高覧いただけたこと、

誠に 感謝いたします、ありがとうございました。

又、僕の在廊日も 少なく、インフルエンザ蔓延の昨今

お会い出来なかった皆様、つぎの機会に お目にかかれること たのしみにしております。

2009.2.2.


1月17日、土曜日から 茅ヶ崎の クラフトショップ俊 で 「中島克童・陶の世界」展 が始ります。

ここ 俊での 展示も 6回目、1年おきでしたから 初回から10年の歳月が経つことになります。

いつも 会期は 1月と2月を跨ぐ この時節、斜向いの 松籟庵の梅を 楽しみながらの個展です。

今年は ちょっと早いスタート、さて 開花 は いつ? どうでしょうか ・ ・。

ところで 「俊」では 幅広く やきもの”陶”の世界を 楽しんでいただく展示を という趣向、

今回の 土鍋は、新作「フリーなべ」??

形も 大きさも バラバラ、蓋 も 取っ手も 無し、 耐熱最強、

「煮るなり 焼くなり ご自由に、料理は あなたのアイデア次第」 盛り鉢にも 使えますぅ。

メインテーマ は 案内DM の 灰釉連葉文 ですが、 米色青磁 も いい色が 出ましたよ。

ぜひ、浅春の 茅ヶ崎へ、 梅見がてらに おはこびください。

2009.1.15.


あけまして おめでとう ございます

本年も どうぞ宜しくお願い いたします

平成二十一年 元旦


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